新しく越してきた人と、元々そこに住んでいる人では
意識に差があるものです。
地域イベントではそれが特に顕著にでます。
例えば「お盆」
「盆踊り大会を開催するよ~」と呼びかけても、
参加するのは元々の住人だけ…orz
放っておくのが都会的には普通のことですが、
地元の結束が強い地域ではそうもいきません(-_-;)
どうにか説得しなければ…
「昔からやっているから」
「そういうものだから」
なんていっても納得はしてくれません(^^;)
説得に必要なのは基礎知識!
そこで、まずは「お盆」について知識をつけましょう!
お盆の由来とか、
きゅうりとなすはなぜ飾るのかとか、
盆踊りの意味とか…
異文化コミュニケーションの第一歩です(^^)
お盆の由来は?
「お盆って、配膳に使う、あのお盆?」
そんなふうに軽く考えていた時期が私にもありました…(汗)
元々は由緒正しき仏教行事。
盂蘭盆会(うらぼんえ)という行事の省略形が「お盆」です。
精霊棚(盆棚)に位牌を安置し、霊に対する供物を置くことから、
お盆と呼ばれる、という説もあるようです。
「仏教行事の略称」あるいは「位牌を安置する棚」。
私としては、「位牌を安置する棚」の方がイメージしやすいです。
子どもにも説明しやすいし(^^)
ちなみに、お盆の時期が地域によって違うのは、
旧暦7月15日にやっていた盂蘭盆会(うらぼんえ)を
一月遅れの新暦8月15日に行う地域と、
旧暦のまま行っている地域があるからです。
人によって考えが違うので、どっちが正解とかではないんでしょう。
由来が諸説あるのも、おそらく発起人(最初にその地域で「お盆」って呼ぼうぜ!って言った人)
の考え方の違いかも(^^;)
お盆。きゅうりとなすをなぜお供えするの?
きゅうりとなすをお供えする理由。
調べてみると意外なものもありました(^^)
きゅうり、なす=乗り物
私が子どもの頃聞いた話では、
- きゅうり=馬、なす=牛に見立てる
- 来るときは「きて~、はやくきて~」という気持ちで足の速い馬
- 帰るときは「もうちょっといいじゃん!」という気持ちから足の遅い牛
ということでした。
サザエさんでもやってました(^^)
ロケットの方が早いじゃん!ってカツオが言ってたのを覚えています。
あるお坊さんによれば、馬はあくまで当時に最速。
現代であれば、何か野菜でもっと早い乗り物を作ってもいいらしいです(^^)
意外と柔軟なのね…
きゅうりとなすにこそ意味がある
でもなぜ「きゅうり」と「なす」?
他の野菜でもイイじゃん!
と思ったら、こんな理由も。
- 「なす」と「きゅうり」が仏教とおなじくインドから伝わった
- 水神への供物として、季節の野菜をお供えする
そういえば、夏は台風に水不足、海やプールなど水害も多いですよね…
お供えは平和な理由ばかりではないようです。
実はきゅうりとなすしか選択肢がない
現代はビニールハウスもあるので、野菜の選択肢は豊富ですが、
昔はそうではありませんでした。
足はオガラを刺して作りますが、
イモやトウモロコシは固くてオガラは刺さらないし、
モモは汁だらけになってしまいます。
ちょうどいいのは、きゅうりとなすだけだった…?
世知辛れぇ…
お盆。盆踊りの意味は?
なぜ踊る!
てっきり娯楽の少ない昔の人のストレス発散かと思ったら、
そうでもないようです。
盆踊りの由来は釈迦の弟子の一人、目連尊者の故事にあります。
目連は餓鬼道に堕ちた母親を救うため、お盆に祈祷を行いました。
祈祷により母親が救われ、
その喜びのあまり踊ったのが盆踊りの由来とのことです。
そこから、盆踊りは、先祖の霊をお迎えした喜びの表現だと言われています。
他にも、次の説があります。
- お盆にもどってきた精霊を慰め餓鬼や無縁仏を送るための踊り
- お盆の供養のおかげで成仏することのできた亡者たちが歓喜する姿を表現したもの
- お盆にもどってきた精霊たちを踊りに巻き込みながら送り出すためのもの
- 悪霊や亡者たちを踊りながら追い出すもの
踊りを奉納する、踊りで魔を払うなど、
踊りは神聖なものとして扱われてきたので、
そこらへんも混ざっているようです。
まとめ
「精霊棚(盆棚)に位牌を安置し、霊に対する供物を置く」
「きゅうりとなすをお供えする」
「盆踊りで、先祖の霊をお迎えした喜びを表現する」
すべてに共通しているのは
「死後の世界を認識させるもの」
であるということ。
外国だと
「メメントモリ(自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな)」
という言葉があります。
有限な時間を大切にする、
感謝の気持ちを思い出す。
そんな心のリフレッシュが、お盆の効用なのかもしれませんね…。
こんな感じで意識高い系の理由を言えれば、
新しく越してきた人を説得も納得してくれるかもしれませんよ(^^)
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